魅力的でにぎやかな港まちに集う

イベントレポート

スタジオプロジェクトvol.5


  アーティストが滞在制作を行うスタジオプロジェクト



 名古屋港エリアでは、アートをはじめとした創造的な活動が行われてきた歴史があります。アートプロジェクトを運営するMAT, Nagoyaは、その素地を受け継ぎ、創造的なアイディアをまちで活かすプログラムを行っています。

 5回目となる今回は、アーティストとデザイナーの3名が港まちに滞在。

 スタジオプロジェクトは、普段見ることのできないアーティストらの制作現場を公開する前半と、滞在中に制作された作品などを公開するオープンスタジオの後半に分かれ、その他トークイベント、ワークショップなどを開催しました。

 
 青崎伸孝



  似ていないようで似ている制作手法



 普段はニューヨークを拠点に活動するアーティスト・青崎伸孝さんは、築地口近辺で拾った舟券や、自身も参加したみなと祭で出た江川線に散乱したゴミなどを集め並べることによって、独自の視点で街の姿を描こうとしました。また、街に多数存在する喫茶店の間取りやメニュー、客同士の断片的な会話を書き留めるなどした作品など、街や人々の何気ないあり様を作品にし、展示を行いました。

 物語や夢などをテーマに絵画を中心に制作を行う愛知県在住のアーティストで記録写真家の蓮沼昌宏さんは、鳩などをモチーフにした大型の絵画作品や、パラパラマンガの原理で絵が動く装置を用いたアニメーション作品を制作し、展示を行いました。

 東京都在住のデザイナーで文化人類学を専攻する阿部航太さんは、「MINATOMACHI SOUNDTRUCK」と題して街を行き来する人々に伺ったインタビューの音声と、それを切り貼りしたもの、街の風景をイラストにしたものをギャラリー全体を使って展示し、それらを一冊のZINEとして発表しました。また、阿部さんのみ、街角に位置するウィンドウギャラリーをアトリエと展覧会場として暑い夏中使用しました。

 参加した3名はそれぞれ制作媒体や表現手法、活動地域は異なりますが、フィールドワークや周囲の環境を読み解くような方法論で作品制作や表現を行いました。

 
蓮沼昌宏

 
阿部航太

 



開催概要

△: 魅力的でにぎやかな港まちに集う (2)アート&音楽を活用したまちづくり
スタジオプロジェクトvol.5

会期|令和元年6月22日(土)~8月24日(土) (46日間) 1131人
会場|港まちポットラックビル3F、スーパーギャラリー
出展アーティスト|青崎伸孝、蓮沼昌宏、阿部航太
企画|Minatomachi Art Table, Nagoya [MAT, Nagoya]
協力|アッセンブリッジ・ナゴヤ実行委員会
撮影|藤井昌美

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